経営とダイエットは同じ?

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管理太郎
そもそも、「PDCA」とは何ですか?
貝井
ダイエットを例に「PDCA」をご説明いたします。

ダイエットのPDCA

突然ですが、ダイエットをしたいと思ったらどうしますか?

一般的には以下の流れなのではないでしょうか

① 現在の体重を把握

→② 目標の体重を決定

→③ 達成するための手段を計画

→④ 計画を実行

→⑤ 計画の達成状況を把握

→⑥ 計画から乖離していれば原因を究明

→⑦ 改善案を計画

→⑧ ⑤から⑦を繰り返す

→⑨ 目標体重達成!

これこそが「PDCAサイクル」なのです。

①②③が計画(Plan)、④が実行(Do)、⑤が評価(Check)、⑥⑦⑧が改善(Action)に当たります。

ダイエットの具体的なPDCAの流れ

では、具体的にダイエットをしてみましょう

① 体重計にのって80㎏であることを把握

→② 10㎏痩せて70㎏を目標に決定

→③ 10㎏痩せるためには70,000キロカロリーの低減が必要。週に2回のジム通い(1回あたり500キロカロリー消費)と毎日夜の炭水化物を控える(毎日200キロカロリー削減)ことで、一週間で2,400カロリーの低減。これを30週間続けることで70,000キロカロリーを消費し10㎏低減することを計画

→④ ジム通いと炭水化物を控えることを実行

→⑤ 6週間経過した時点で、計画では2㎏痩せるはずが実際は1㎏しか痩せていないことを把握

→⑥ 原因は週1回しかジムに通っていないこと及び計画時よりも飲み会に出席回数が増加していることと判明

→⑦ ジムに週3回に通うことと及び飲み会の出席回数を減らすことを計画

→⑧ ⑤から⑦を繰り返す。

→⑨ 6か月後に70㎏達成!

行き当たりばったりで、食事を抜いたり、1日10時間の運動をしたり、リンゴダイエットなどの極端なダイエット方法に走っても長くは続かず、元の体重に戻るばかりか、かえってダイエット前よりも状況は悪化するおそれがあります。

経営の具体的なPDCAの流れ

では、経営ではどうでしょうか。

①決算書から1,000万円の赤字であることを把握

→② 2000万円利益を増やして1000万円の黒字にすることを計画

→③ 1年間で2,000万円利益を増やすためには、利益率10%のA社向けの売上を1億円増加するとともに、経費を1,000万円削減することで2,000万円の利益を増やすことを計画

→④ A社への営業を強化するとともに、経費削減のプロジェクトを実行

→⑤ 第1四半期を修了した時点で計画では500万円の利益が増加しているはずが実際には300万円しか増加していないことを月次決算で把握

→⑥ 原因はA社への販売が1000万円しか増加していないこと及び仕入価格の高騰によることを把握

→⑦ A社への売上増加はこれ以上望めないためB社への営業を強化すること及び仕入先の見直すことを計画

→⑧ ⑤から⑦を繰り返す

→⑨ 1年後に1,000万円の黒字を達成!

行き当たりばったりで、営業のノルマを増やしても、押し売り営業で得意先の支持を失ったり、値引販売による利益率の低下により利益が増加しないばかりか、かえって利益が減少するおそれがあります。

ほら、ダイエットと経営は全く同じじゃないですか!?

なぜ、経営者はPDCAを回さないのか?

こんなに簡単なことで経営がうまくいくなら、世の中のすべての会社が事業計画を作成してPDCAを回せばいい、と思いませんか?

しかし、実際には、事業計画を策定して、運用している中小企業は多くありません(ちなみに、事業計画を策定して、運用していない上場企業はひとつもありません。)。

 

これは、ダイエットでも同じではないでしょうか。

ダイエットも、要するに「食べる量を減らして、運動を増やす」だけです。

しかし、実際には、頭ではわかっていても、実行に移すのが難しいのは、私だけではないはずです。

だからこそ、あれほど高額な「RIZAP」が流行っているのでしょう。

 

事業計画についても、策定・運用した経験のない経営者にとっては、最初から自力で継続的に運用するのは、なかなかハードルが高いのは事実です。

しかし、私の経験上、事業計画の運用・策定の支援をさせていただいた会社は、ほぼ確実に成功して、業績が向上しています。

まとめ

PDCAは、ダイエットと同じで、「言うは易く、行うは難し」です。

しかし、業績に絶大な効果があるのです。

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